本:小説:ジャンル分けをどうするか。「イニシエーション・ラブ」 乾くるみ

 

 

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

 

 

 Kindle版は下に▽



☆☆★★★ 50点/110点満点


どんな本

恋愛小説?
人間関係が下手な、たっくんの恋物語
大学生のサイドA・社会人のサイドBの長編小説。

誰にオススメ?

ただの恋愛小説に飽きた人、映画化されたので原作読みたい派の人 、(ミステリまでいかないけど)伏線回収が好きな人  

目次

sideA
1.揺れるまなざし
2.君は1000%
3.YES-NO
4.Lucky Chanceをもう一度
5.愛のメモリー
6.君だけに

sideB
1.木綿のハンカチーフ
2.DANCE
3.夏をあきらめて
4.心の色
5.ルビーの指輪
6.SHOW ME

感想

映画の宣伝を見て、思い出して再読。
やはりどうやって映像化したのかは謎・・・・。

本自体は最後の部分で逆転、とあるが普通に読んでいたら辻褄が合わなすぎて途中から集中できなくなるので、ちょっとイライラしてしまった。 中だるみも激しい。 が、ところどころに「はっ」とするセリフもあるので☆1つは避けた。


<設定>
目次を書くまで気がつかなかったが、それぞれの題が当時の曲名になっていた。
恋愛小説としての設定は良かったと思うが、最後に持っていくための伏線が甘すぎる。
最後に合わせよう、合わせようとしているので途中でつじつまが合わず集中できない。
また、設定上現代ではなく80年代だということを強調しなければならないだろうが、そこに持っていくにも無理がありすぎる。
文章自体に中だるみを持たせるような書き方ではないのに、設定に引きづられている感じがする。

<キャラクター>

繭子は主人公から見た姿しかでてこないのだか、それでも最後にぞっとする感じがいい。
女性らしさのいい部分と、悪い部分を背負って出た人って感じは、10年前には読み取れずに再読してその面白さに気がついた。
主人公たっくん、に関しては「こんなやついるよ」って感想と「最低だけど、こんなやついるよ」の2つ。どっちにしても、現実にもいるよな〜って感じでした。
共感はあまりできなかった。。。

 

イニシエーション・ラブ (文春文庫)
 

 


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